事業紹介







自閉症援助施設 障害福祉サービス事業所(生活介護事業・就労継続支援B型)


■ル・リアン管理者より

社会福祉法人至誠会ル・リアンは、開設四周年を迎えました。障害者総合支援法による多機能型事業所で、生活介護事業では現在十八名の方が、主に生産活動に携わることを通じて、生活力の向上、自立の促進、生活の改善を図り、社会参加と自己実現を目指しています。利用者の皆さんは、送迎車の到着する九時頃から夕方三時半までの間、ル・リアンで過ごします。生活介護事業の生産活動では、現在2つの大きなグループに分かれて日々取り組んでいます。コロナ禍のなかで、集団での感染防止対策として六名の方がル・リアン作業所とは別棟で食品加工の仕事や自主製品として手作り再生和紙はがき造りの活動に取り組んでいます。ル・リアン作業所では、自動車部品の組付けと布製カレンダーの組付けの作業種に取り組んでいます。その他にも自分達が使った作業室や食堂、廊下の清掃活動も一緒に行い、全員がそれぞれ出来ること、使える道具を使用して取り組んでいます。 就労継続支援B型事業では現在二名の方が、就労に必要な知識や能力などの社会生活力を身につけ、自己実現と社会参加・社会貢献の実現を目指し生産活動に取り組んでいます。 主にパン工房内での製パン製菓業務に取り組みながら、それぞれの障害特性の理解に努め、それに配慮した支援方法により、自立した日常生活や社会生活を営むことができるよう、就労の機会を提供し、生産活動その他の活動を通じて労働の対価を得て、地域の中で社会生活ができていくよう活動を実践しています。  生産活動の他には、昨年度から続くコロナ禍の影響もあり、地域の方を含めた活動ができにくい状況ではありましたが、夏には七夕・納涼祭、冬にはクリスマス会や忘年会、新成人を祝う会を通じて、季節を感じて楽しんだり、日頃の活動を皆で労う、仲間のお祝いをする等、人との繋がりを大切に、社会性に繋がる活動も一緒に行ってきました。  利用者の皆さんが日々の生産活動に取り組むことは、生活リズムの確立によって体力の増強に繋がったり、働いて収入を得ていくなかで、自分の役割や意義を認め、満足感と共に仲間との連帯感も生まれてくる等、社会的に大きな相乗効果が期待されます。自分で出来ることが増えていくことは、誰のものでもない自分自身の大きな財産となります。日中活動の営みを通じて、自分が携わって作られたものが誰かの手に渡り活かされていることは、働いて対価を得ることはもちろんですが、それを成し得た時に大きな自信に繋がり、さらには人と一緒にいることに安心感が持てたり、人を頼ることの善さに気づけたり、折り合いをつけることの気安さに気づくことができたら、どんなに暮らしやすく生きやすくなることかと考えます。日々の生産活動に一緒に関わりながら、確かな信頼関係を構築しつつ、それぞれの自立に向けた営みを応援していきたいと思います。  障害をかかえた人たちが、人社会で安心して生きていくためには、個々のエンパワーメントを図ることの他、地域社会に広く理解されること、障害をかかえた人たちのよき理解者による生涯にわたっての介在が必要です。皆様のご理解とご支援をお願いいたします。


         

福祉サービスの紹介


障害者総合支援法による多機能型事業所
■(生活介護事業)定員18名
 生活等に関する相談・助言、その他の必要な日常生活上の支援をします。主に生産活動に携わることを通じて、生活力の向上のための必要な援助を行い、自立の促進、生活の改善を図り、社会参加と福祉の増進を支援します。

■(就労継続支援B型事業)定員10名
 一般企業で働くことが障害により難しい人に働く場を提供し、就労に必要な知識や能力など、社会生活力を身につけるために生産活動(就労)を行います。就労に対する工賃の支払いがあります。このことによって社会参加と社会貢献を実現します。

■(短期入所事業)単独型 定員2名
 自宅で介護を行っている方が病気などの理由により介護を行うことができない場合に、障害のある方に障害者支援施設等に短期間入所してもらい、入浴、排せつ、食事のほか、必要な介護を行います。介護者にとってのレスパイトサービス(休息)としての役割も担っています。

■(日中一時支援事業)定員2名
障害者総合支援法の下の地域生活支援事業に位置づくサービスで、障害者等の日中における活動の場を確保し、障害者等の家族の就労支援及び障害者等を日常的に介護している家族の一時的な休息を目的とします。



施設紹介


一日の大まかな流れなどはこちら →(別ウインドウで開きます)
ベーカリール・リアンについてはこちら →(別ウインドウで開きます)

保護者の声


   ル・リアンへの思い 保護者会 伊藤三奈子

 出勤前の慌ただしい平日の朝、「お願いします。」と、ル・リアンに息子を送り出し、緊急連絡などがありませんようにと願いながら職場に向かいます。
新型コロナウィルス感染拡大の影響で三密をさけるため、送迎車から自家送迎に代わりましたが、それ以外は、変わることなく親も子も毎日を送っています。近隣の事業所では一時、閉鎖をしているところもありますが、利用者の環境の変化、適応力の弱さなど障害特性を酌みとり、三密を避けるための対策をとりながら受け入れをしていただき、お陰様で生活リズムが大きく崩れることなく、毎日を送ることが出来、有難く思っております。
こんな厳しい状況の中でも変わらず、利用者の皆さんが、いつものように生活出来るのは職員の皆さんの並々ならぬ努力のお陰に他ならないと思います。また、保護者からの希望が多くでていた日中一時、ショートスティの事業も始まりましたが、この2つの事業は、以前から制度としてあるものの、受け入れてもらえるところがなかなかなく、あっても遠方だったりして利用しにくいものでした。利用者のことを第一に、そして私たち親のことも気にかけてくださるル・リアンの職員の皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。その恩に少しでも報いる事が出来る様、一親として、保護者会としてできる限り、協力していきたいと思っています。

                                                            ↑ Topへ戻る






岐阜市高度専門分野相談支援事業として

■ 管理者より

 ル・リアン相談支援事業部は令和3年度、岐阜市より委託を受け、高度専門分野相談支援事業を担います。
「この業務の目的は、障害者が日常生活又は社会生活を営むことが出来るよう障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づき、障害児・者、その家族や介護を行う者等のうち、人工呼吸器を装着している等日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児・者等や重症心身障害児・者、強度行動障害児・者、関係機関からの相談に応じ、必要な情報の提供等の便宜を供与するとともに、高度専門分野において関係機関との連携を強化し、支援することを目的とします」(岐阜市障害者相談支援機能強化事業実施要綱に基づく)
 ル・リアン相談支援事業部は、そのうち強度行動障害児・者を対象とした相談支援を担います。

 強度行動障害とは、精神障害・精神疾患の名称ではなく、見られる行動面での問題に関する総称といえ、知的障害の程度が重く、かつ自閉症に見られる特徴が強い方に見られやすいことがわかってきています。
 その具体的な問題となる行動としては、嚙みつきや頭突きといった直接的な「他害」行為、「睡眠の乱れ」や、「同一性の保持」といった間接的な「他害」行為、自傷があります
。  強度行動障害は、養育の放棄などが原因で起こっているものではなく、その根本原因は、知覚や感覚の違いにあると考えられています。知覚や感覚が一般的なものと異なることにより、周囲からの刺激が非常に強いものと感じられ、それを解消しようとしているのに理解してもらえないということが繰り返されることにより、あらわれているといえます。
 この強度行動障害を軽減していくために、生活や学習などさまざまな場面で、その意味を理解し、自分に何が求められているかをわかりやすく伝えたり設定したりするアプローチをすることが大切になってきます。
 強度行動障害が見られる場合には、本人は「何らかの困りごとがある」ということなので、その根本的な問題に働きかけていくことが重要になると考えられます。
 ル・リアン相談支援事業部は、強度行動障害が特徴としてあらわれやすい知的障害や自閉的傾向のある方の地域の支援拠点としての役割を担っていけるようにしたいと考えています。
 お悩みの方は、一緒に考えていきましょう。お気軽にご相談下さい。



福祉サービスの紹介

指定特定相談支援事業
■ 計画相談支援
 市町村等にある様々な福祉サービスや制度について相談できる窓口です。障害のある方が自立した日常生活を送れるようにしたり、社会生活を営むことができるよう面談やアセスメントを通して一人一人の状況に合わせ「サービス等利用計画」を作成します。
【営業時間】 午前8:45~午後17:30 月~金(祝日を除く)



お問い合わせ

社会福祉法人 至誠会 ル・リアン相談支援事業部
〒501-1175 岐阜市下西郷5丁目66番地1
 電話番号 : 058-213-9077(下西郷相談専用)
         058-213-1330(ル・リアン本体事業所にいる場合もあります)
 Fax番号 : 058-215-5528
 E-mail : shiseikai.soudan@orange.ocn.ne.jp

                                                          ↑ Topへ戻る





グループホーム ル・リアン

『グループホーム ル・リアン』を紹介します  管理者より

 令和3年5月1日、18歳以上の知的障害を持つ方を対象にした指定共同生活援助グループホーム ル・リアンが開設されました。現在利用中の4名の利用者さんが5月6日より入居されました。障害者グループホームは障害者総合支援法で定められた障害福祉サービスの1つで、基本的には同じ障害の方が少人数で共同生活を行う場所です。当初より家庭の負担軽減と将来の生活を考えた時に入所施設とは異なる地域に根差したグループホームの立ち上げが要望として挙がっていましたが、様々な方の支援のもと、地域の生活拠点の第一歩といえるグループホーム ル・リアンが立ち上がりました。利用者の皆さんは、家庭から離れた場所で生活する経験はなく、不安な様子で過ごされることもありますが、皆さん頑張ってグループホームでの生活に適応しようとされています。
 障害者のグループホームとは障害を抱えている方が支援やサポートを受けながら、自分の生活を送ることが出来る場所です。それは自閉的傾向のある知的障害の方にとっても同じです。障害の程度や困難な個所は異なりますので、個別の支援計画を作成し必要なサポートに加え、自立を目指し訓練をすることや目標を定めてサポートを行っていきます。障害が重くても自分らしい生活を送りたいという思いは誰にでもあり等しくある権利です。障害を抱えている方に必要となるサポートを行っていくことで自分らしい生活を送っていくことを支援、サポートします。障害者のグループホームは自立に向けての第一歩に繋がるサービスといえます。
 グループホームは入居者にとっての家であり、入居者同士が協力し合って暮らします。平日の日中は作業所に通所し、帰宅後は食事をとったり、入浴など一般の方と同様の生活を行います。各人には個室があり、食堂、お風呂などは各住居の共同スペースとなっています。掃除や洗濯といった一人で生活を送るうえで必要となるスキルを向上させるために、サポートを行うと共にどのように行えばよいかという手順や方法などの助言を行います。自分で出来ることを増やしていくことで自立した自分らしい生活を送ることが出来るようになります。また出来るようになったことや成長をしたことは利用者にとっての自己肯定感を高め、自分でしたいという気持ちを育むことが出来ますし、他の利用者にとってもよい刺激になります。
 利用している方の将来の自立に向けては、まだ支援が始まったばかりですが、家庭とも連携し、利用者に寄り添い、自分らしい生活の実現の支えとなっていけるようにしたいと考えています。



福祉サービスの紹介


指定特定相談支援事業
■ (共同生活援助事)定員6名
 主として夜間において、利用者が地域において共同し て自立した日常生活 又は社会生活を営むことができ るよう、利用者の身体及び精神の状況並びにその置か れている環境に応じて共同生活住居において相談、入 浴、排せつ又は食事の介護その他の日常生活上の援 助を行います。

■ (短期入所事業)併設型 定員1名





保護者の声


   グループホーム ル・リアンを利用して    後援会会員 保護者 水野聡美

 息子がグループホームへ入所して、5カ月が経とうとしています。
 入所後暫くして、以前と比べて洗練され、落ち着いた雰囲気に変わってきたことに気づきました。変化については他にもあります。長時間屋内にいることで、徐々にイライラが溜まり、外出したがることは今に至りますが以前のように自分自身を制御できず、興奮状態に陥ることはなくなりました。それに関連して「グループホーム緊張するなぁ」というマイナスな発言が徐々に減るとともに「でも、大丈夫だと思う。だいぶ慣れてきたから」や、「グループホーム楽しい」といった前向きな言葉も出てきている。気持ちの切り替えができるようになったことも成長した所の一つだと思います。また、これまでは起床後の「眠い」と言って支度が進まず、通所時間が遅いことが多々ありました。しかし、入所後は早めに起き、素早く支度を整えるようになりました。グループホームに入所できたことにより睡眠の質が向上されたことが、最大且つ有益な変化ではないかと思われます。
 このように、入所後様々な変化、成長が見られましたが、これらは職員の皆さんのご指導や支えによるものです。改めて御礼申し上げます。自分のことは自分で行い、規則正しい生活を送ることはとても大切なことであり、それが行える安心できる場所としてグループホームル・リアンが、この先も在り続けることを強く願っています。

                                                           ↑ Topへ戻る